多くの登山者は、地形図は難しいと端っから敬遠して、実力不明のリーダーに命を預けて金魚の糞に徹して歩いたり、
或いは地形図を活用したいと思って色々な本を読み漁って努力していても、今週末に行きたいルートに山ほどの知識をどう適用すれば良いか分からない。
結局、道標頼り、踏み跡便り、テープ便りで歩き、どういう訳か毎回運良く下山する繰り返し。そんな方も少なくないと思います。
本稿では、憶えることを思いっきりそぎ落として、地形図に描かれた『登山道』に着眼し、必要な情報を絞り込んむ事で、週末の山行に使える考え方を提案します。
四種類に単純化して下図のように、尾根道、斜面道(右谷、左谷)、谷道に分けてしまいます。
山で自分が歩いている道が,上図の四つの内のどれにあたるかはわかると思います。
長い複雑な登山道でも,このように、谷道、(登りの時は)左谷道、尾根道、というように順々に適用して行けば良い。
この部品の種類が変わる地点で、あなたがその変化に気づけるなら、その場所は地図上で位置を特定することが出来ることになります。
ピーク、鞍部は地形的に位置特定出来るポイントです。
分岐も位置特定に使えます。が,人工的なものなので違った分岐と取り違えないようにします。
図示されたピークから、矢印の下りの登山道を、第一章の知識で、位置特定点を確認しながら、登山道部品で繋いでみましょう。
そのためには、先ず上図を使って、以下の順で実践してみましょう。
これで、登山道の特徴がぐっと読み取りやすくなった筈です。
位置特定出来るポイントをしるし、説明のためにそれぞれの位置に記号(A,B,C,〜K)をつけました。
A:出発点のピーク、
B:鞍部、
C:分岐、
D:尾根道から右谷道への変化点、
E:右谷道から尾根道への変化点、
F:尾根道から右谷道への変化点、
G:右谷道から谷道への変化点、
H:谷道〜右谷道への変化点、
J:右谷道から谷道への変化点
慣れるまで、四色くらいで色分けするのを勧めます。
急いで歩いている時にも一瞬で判断できるので、慣れるまで、四色くらいで色分けするのを勧めます。
この例では、谷道:青、尾根道:赤、右谷道:緑を使いました。
区間AからBを精読してみましょう
磁北線を反映する手段
1.地図ソフト(例えばカシミール3D)は、磁北線を反映する機能があります。 |
4.地図に磁北線を書き込みたくないときは、地図を入れる透明な袋を用意して、袋に磁北線を書き込んでおきます。
5.山行中の現場での応急的対処(非推奨)
左図:精密に合わせるのは難しいのですが,カプセルの北印を固定し、偏角分だけプレート側を廻します。
右図:次にカプセルの北を地図の真北に合わせると、
コンパスの長辺が磁北と平行になりますので、鉛筆などで(応急の)磁北線を引きます
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