登山道精読(入門)WEB講座

第三章 入門編の補足

まだ、書きかけですので そのつもりでお読み下さい。

現場で出る疑問への補足

第一章では、最初に憶える内容は”SIMPLE”である程、習得しやすいと考え以下の説明を分離しました。
実習現場で説明予定のことは以下の通りです。

右谷道と左谷道 どっちがどっち?

同じ道を登ってまた下るとき、谷道や尾根道は登りでも下りでも谷は谷、尾根は尾根ですが、ピストンなら左谷道は右谷道に代わり、右谷道は左谷道に変わります。
ユニークに区別するためにはルール付けした方が混乱しないと思っています。
左右岸と左岸の呼び方を参考にします。沢或いは川が流れ下ってくる視点で、川下に向かって右岸、左岸と呼ぶルールです。
話を登山道に戻します。道迷いの殆どは下りで発生します。円錐形の山に登るときどこから登ってもピークに着きますが、下りは360度どこへでも下れてしまいます。
ゆえに登山道に適用する合理性があると考えています。下りを基準に右谷道、左谷道と呼ぶことにしています。

長〜い尾根はどうしてくれる!

未稿

その他

更に発展系の初級編実習として、下りの尾根分岐の実習を実施しています。ベテランでも間違えやすいケースですから。

第四章 読図の周辺

道迷いと遭難の違いは?

●道迷い 今、自分が地図上のどこにいるか分からなくなるのが道迷いの第一歩です。
     早い段階で気づけば道迷いからのリカバリは容易ですが、遅れるほど深刻な道迷いになります。
     道迷いが、遭難を誘発しやすいことは良く知られています。
●遭難  途中で目的地への移動が自分たちで出来ない状態に陥り、放置すれば命にもかかわる場合が山の遭難です。
     それは病気や怪我等身体条件、日没までに下山できない、気象条件、その他色々な状況が考えられます。
     万一遭難しても自分の位置が分かっていれば、救助要請がより的確に出来ます。

講習会に参加できませんが、独習する良い方法は?

最初は登山地図に描かれている様な、あなたの歩き慣れた道を使って実践するのが安全です。
地図を拡大印刷し、位置特定地点をよく観察して下さい。

教材としてどんな登山地図でも良いですか?

1.縮尺が二万五千分の一より詳しい物を選びましょう。
2.登山者がGPSを使って示した地図は概ね信用できますが、衛星電波が反射してしまう谷道のような低い部分では山腹にズリ上がって描画されることがあるので留意する必要があります。
  また、登山者が本来の登山道以外を歩いたケースを紹介していることがあるので、山行報告文を読んで確認しましょう。
3.市販地図は、地図収容範囲と執筆者を見極める事を勧めます。
  一人の人間が踏査できる範囲を越えて登山道が広範囲に描かれている地図はちょっと心配です。
  GPSを駆使して誤差を補正して執筆される先進的執筆者が育っている地区なら大丈夫でしょう。

  一方まだ、谷筋道の施設を尾根に描画したり、隣の尾根に登山道を描いたりといった間違いも見つけます。関東地域でも間違いを見つけます。
  GPSが普及する以前から年配の大御所が書かれてきた地域は、地域の評判を確かめるのが賢明です。

市販地図は教材としてどうですか?

収容地図の縮尺が二万五千分の一に満たないものなら等高線間隔も粗くお勧めではありません。二万五千分の一か、より詳しい地図が最低条件です。
本講座の方法を実践し慣れてくれば、市販地図にもし大きな誤りがあれば必ず気づきます。
これが出来る様になっていれば、市販地図も考えようで良い教材。web講座入門編は卒業です。 

山行リーダー 力量の見極め方は?

参加者の命を預かる(かもしれない)山の会のリーダーは本来、多様な力量が求められます。
調査/企画力、グループ統率力、緊急時対応力、気象知識、そして読図力などです。
読図力だけ知りたいなら、四つの部品の形が変化する位置特定点に来たとき、『リーダーさん。今この地図のどの辺ですか?』と聞きましょう